
なんだかんだと続いた月組『RYOFU』の予習シリーズ、今回がようやくラストです。(笑)
中国の歴史ものはとにかく複雑で難しい!
ということは、予習なしで舞台を観たらもっと難しい!
少しでも予備知識を頭に入れておけば、舞台のストーリーを追うのも理解しやすい気がします。
いや、単なる気休め程度にしかならないかもしれませんが、ま、何も知らないよりはマシかと。(笑)
最終回の今回は、本来の主役ではない呂布を主役に置く宝塚版に合わせて、呂布を中心に描く場合の「登場人物」についての予習です。
主な登場人物について
本来の物語の「主要人物10人+1」を挙げるとすれば、以前の記事にも書きましたがこんな感じでした。
ふりがながないと、ほぼ正しく読めない名前ばかりですね。(笑)
- 劉備(りゅうび)
- 曹操(そうそう)
- 諸葛亮(しょかつりょう)
- 関羽(かんう)
- 張飛(ちょうひ)
- 孫権(そんけん)
- 周瑜(しゅうゆ)
- 司馬懿(しばい)
- 呂布(りょふ)
- 董卓(とうたく)
- 貂蝉(ちょうせん)
これはオリジナルのストーリー全体を通した主要な登場人物。
でも、宝塚版では呂布さんが主役。
となると、必然的に物語の部分的なエピソードが抜き出されることになり、主要な登場人物も少々異なってくるはず。
しかも1本物ではなく約100分の物語。
オリジナルの中の呂布の場面の、さらに部分的なエピソードだけがクローズアップされるのだと思います。
あらすじを読む限りでは、焦点が「189年の并州(丁原の支配圏)での呂布の成り上がり」と「呂布×貂蝉の愛憎」に強く寄っている印象。
それを踏まえ、宝塚版に登場しそうな「呂布をとりまく重要人物」を予想してみました。
宝塚版の主要な登場人物予想
貂蝉(ちょうせん)
呂布が主役で「愛憎」に焦点を当てるなら、当然ながらこの女性がヒロインであり最重要人物です。
演義では、貂蝉はただの恋人役ではなく「呂布の感情を決定的に揺らし、歴史の歯車(董卓暗殺)を回す核」として存在しています。
呂布の「武の強さ」が、貂蝉への執着・嫉妬・屈辱によって「制御不能な火」に変わり、栄光と破滅の両方を点火します。
董卓(とうたく)
呂布の上昇を最短で実現させる「巨大な権力」であり、同時に呂布の愛憎を極限まで煽る「最大の障害」です。
演義では、呂布は主君である丁原を裏切って董卓に取り立てられ、都の中枢へ跳びます。
しかし董卓は言ってみれば呂布を「飼う」側であり、やがて貂蝉をめぐって関係が崩壊します。
呂布が「天下へ近づく」ほど、董卓にとって「切り捨てねばならぬ存在」へ変わっていく構造が、呂布主役のドラマの背骨になります。
王允(おういん)
「恋愛」を「政変」へ変換する仕掛け人です。
演義では王允が貂蝉を用いて董卓と呂布の関係性を崩壊へ導き、呂布に「討つ理由」と「踏み切る勢い」を与えます。
呂布×貂蝉が単なる悲恋で終わらず、「血」「罪」「因果」に接続されるのは王允がいるからにほかなりません。
呂布を主役に置いた作品では、裏の主役級の推進力になります。
丁原(ていげん)
189年の并州での成り上がりを語るうえで欠かせない、呂布の「最初の主君」です。
演義での呂布は、丁原の配下として都(洛陽)へ関わり、董卓に誘われて丁原を殺し、董卓の元へ走ります。
この「最初の裏切り」が呂布の原罪であり、後の不信・疑心・破滅へつながる烙印になります。
天下を目指す呂布の「転落の始まり」を担う人物です。
李儒(りじゅ)
董卓陣営の参謀格として、権力側の「現実」と「理屈」を代表する人物。
演義では、董卓の暴虐がただの激情ではなく、統治と恐怖のシステムとして動いていることを示せる存在です。
呂布が董卓のもとで栄達していくときも、関係が崩れるときも、李儒がいることで「董卓側がなぜ崩壊したか」が締まり、呂布の行動がより因果的に見えます。
陳宮(ちんきゅう)
呂布が「ただの最強の武」から「天下を狙う勢力」へ変身できるかどうかを担う、呂布陣営の頭脳です。
演義では陳宮は呂布の参謀として支えますが、呂布の短慮や猜疑、芯の不在によって「勝てるはずの道」が崩れていきます。
呂布主役で「成り上がり➔ 転落」を描くとすれば、陳宮は悲劇性を高めさせる存在になり得ます。
曹操(そうそう)
呂布の「天下取り」を現実の壁として打ち砕く、最大級の対抗軸です。
呂布が「個の武」で頂点を取ろうとするのに対し、曹操は「国家運用(人材・兵站・統治)」で勝つ人物として描かれます。
演義の後半、呂布の最期(下邳)に直結し、「強いだけでは天下は取れない」という結論を最も説得力ある形で示します。
劉備(りゅうび)
呂布の「天下を目指す生き方」と対照を作る人物です。
演義では劉備は仁義や人望で支えを得る側として描かれ、呂布はその土台が弱い。
呂布が徐州で劉備と交錯する局面は、呂布の「信用の脆さ」「情に流される弱点」が表に出やすく、主役の欠点を物語として立体化します。
袁術(えんじゅつ)
群雄割拠の「利害と取引」の象徴です。
呂布が天下を狙うなら、剣一本で突っ走れず、軍閥同士の同盟・駆け引きに絡め取られます。
袁術はその「泥」を担う相手で、呂布の野心が現実政治に揉まれていく(利用される/梯子を外される)状況を作りやすい存在です。
張遼(ちょうりょう)
呂布陣営の武の柱として、呂布の「最強」の説得力を舞台上で支える人物です。
張遼のような有力武将が側にいることで、呂布軍が「呂布一人の怪物」ではなく「強い軍」として見えます。
同時に、優秀な配下がいても崩れるなら、それは主君(呂布)の器の問題だと観客に納得させられます。
呂布を主人公として描くとなると、物語全体を通した主要な登場人物とはけっこう違うメンバーになるんですね。
創作された登場人物
あらすじの中には書かれているのに、オリジナルの三国志演義を調べても詳細が出て来なかった登場人物についても触れておこうと思います。
公式に書かれている「あらすじ」はこれ。
時は189年。古代中国は并州(へいしゅう)にて、猛将・呂布が戦果を上げていた。
并州を治める丁原に忠義を尽くす呂布だが、その狙いは并州の奪取。
丁原の息子たちを葬り、娘の雪蓮を誘惑し、娘婿として并州の地と兵力を手に入れ、それを足がかりに天下を取ろうと目論んでいた──。
史上最強の武将と謳われた呂布奉先と、中国四大美人のひとりである貂蝉(チョウセン)との因果な愛憎を描く、血と愛と罪が華やかに燃え上がるピカレスクロマン!
これまで様々なかたちで描かれてきた古典・三国志演義を踏襲しながらも、オリジナリティ溢れる全く新しい呂布の物語としてケレン味たっぷりにお届け致します。
ここに出てくる登場人物としては、、、
- 呂布
- 丁原
- 丁原の息子たち
- 丁原の娘 雪蓮
- 貂蝉
この中の「丁原の息子たち」「丁原の娘 雪蓮」という存在が、調べても物語の中には出てきませんでした。
そこでAIさんに調べてもらったところ、こんな解説でした。
丁原の「息子たち」と「雪蓮」は、結論から言うと、一般に流通している『三国志演義』の主要な叙述(丁原→呂布→董卓へ移る流れ)には「固有名を持つ重要人物」としては出てきません。
宝塚版『RYOFU』の紹介文にある「丁原の息子たち」「娘の雪蓮」は、呂布の「原罪(血と罪)」と「簒奪の手口」を舞台向けに強くするためのオリジナル要素(または大胆な再構成)と考えるのが自然です。
丁原(ていげん)を整理すると、演義で丁原は并州の長官で、「呂布の最初の主君」として短く登場し、董卓に誘われた呂布に殺される、という役割が中心です(ここが呂布の最初の大きな転落点)。
また、演義の叙述では「丁原が呂布を養子にした(義父子の契り)」という「父子関係」が強調されることがあります。
これがあると、呂布の裏切りは単なる転職ではなく、「父親殺し」に近い重さを帯びます。
■「丁原の息子たち」とは(演義との関係)
宝塚の紹介文では「丁原の息子たちを葬り」と明記されていますが、演義の中で丁原の実子(息子たち)が、呂布の成り上がりの障害として名前付きで描かれるのは一般的ではありません。
舞台脚本としては、この“息子たち”は次の機能を持たせるために置かれやすいです。
・呂布の野心を一瞬で「犯罪(血)」に落とす(ピカレスクの芯を作る)
・丁原殺害だけでは足りない“罪の総量”を増やし、のちの愛憎・破滅に説得力を出す
・并州簒奪を「政変」ではなく「一族の滅亡劇」として見せ、1幕でも観客が理解しやすくする
■「雪蓮」とは(演義との関係)
「雪蓮」という名前の人物は、宝塚の紹介文上の“丁原の娘”として提示されていますが、これは『三国志演義』の標準的な人物配置(呂布・董卓・貂蝉・王允の離間劇)には含まれない要素です。
脚本上は、雪蓮を置くことで次のことが可能になります。
・并州での成り上がりを「婚姻(娘婿)」という分かりやすい形で成立させる
(観客が一度で理解できる)
・呂布の欲望を「権力(領土・兵力)」と「愛(女性)」で二重に描ける
・貂蝉との関係を立体化できる
(「過去の女/現在の女」「政略の女/因果の女」などの対比軸を作れる)
要するに、雪蓮と丁原の息子たちは、演義の「呂布×貂蝉(離間と暗殺)」に入る前段で、呂布を「天下を目指す悪漢」として強烈に立ち上げるための、舞台的な補強材になり得ます。
なんだか難しいことを色々教えてくれましたが、とりあえずこの息子たちと娘っ子ちゃんは創作ってことでOK?(笑)
確かに、この三国志は戦の物語ですから女性の登場人物ってそもそもが少ないですよね、きっと。
宝塚で上演するためには娘役の主要な役どころを増やす必要があります。
なので、雪蓮という登場人物を追加したのかな?
ただ、演義の中では愛人関係である貂蝉のほかに、呂布には正妻(厳氏)ともう一人の妻(曹氏-曹豹の娘)がいる設定みたいですね。
この辺りはスルーで、雪蓮の存在が担うのかしら?
正妻の厳氏は、下邳(かひ)で呂布が追い詰められる局面などで、陳宮の策に対して呂布を引き止める(慎重論を述べる)役回りを担っているというから、もしかしたら登場するのかな?
でも、宝塚版の100分間でどこまで描くのか、ですよね。
宝塚版の配役予想
配役予想とは言いつつ、オリジナルからの登場人物さえ明確に分かっていない中なので、誰がどのくらい重要な役として存在するのかも不明。
予想した登場人物の、配役予想、っていうね。(笑)
ま、それはそれで面白い。
配役予想はこんな感じ。
- 呂布(りょうふ):鳳月杏
- 貂蝉(ちょうせん):天紫珠李
- 王允(おういん):風間柚乃
- 董卓(とうたく):礼華はる
- 丁原(ていげん):佳城葵
- 陳宮(ちんきゅう):彩海せら
- 李儒(りじゅ):七城雅
- 曹操(そうそう):夢奈瑠音
- 劉備(りゅうび):雅耀
- 袁術(えんじゅつ):瑠皇りあ
- 張遼(ちょうりょう):英かおと
- 雪蓮:乃々れいあ
とりあえず、なんとなくのイメージで主要メンバーをはめ込んでみただけなんですけどね。
各人物の説明を読んだとて、宝塚的な役割の比重が皆目見当つかないので、お手上げ。(笑)
これをは果たして配役予想と呼ぶのか。。。
でもまぁ、ここまで予習を頑張ったので、配役の発表が楽しみになりました!
配役もそうですが、作品にどの人物が登場するのか、そこから楽しみですね。
まとめ
重い腰を上げて、いざ予習を始めてみれば、全4回!
次回月組公演『RYOFU』の予習シリーズはこれで終了です。
三国志、予想通りの複雑さ、難しさ、でも、面白さも見つけられそうな気がしました。
実際の舞台が呂布の生き様のどの部分を、どこまで描くのか、とっても楽しみ!
そして、呂布が宝塚的な完全無欠のヒーローではないところが、また、興味深いです。



