
果てしなく終わりの見えない月組公演『RYOFU』の予習地獄。(笑)
でもやっぱり歴史に触れるのが好きな私には、この時間をちゃんと設けることがいちばん「ワクワク」への近道かも知れません。
推しがいなくても作品にワクワクできれば、キャストにもワクワクできる♡
うん、素晴らしい。
さて、今回はついに宝塚版の主人公となる呂布(RYOFU)さんについての深掘りタイム!
もうしばらく予習にお付き合いくださいませ。
宝塚版の主人公「呂布」ってどんな人?
これまでの予習で、作品のベースになっている「古典・三国志演義」というものが、史実に盛大に脚色を加えたものらしいことを知りました。
ということは、この呂布さんについても、物語りでは「盛られている」のか!?
そう考えたら、やっぱりまずは史実で記録されている「呂布」という人物を知っておきたくなりました。
史実の呂布は、後漢末の武人で、丁原の配下として洛陽周辺の政変期に軍事的役割を担いました。
霊帝死去後の混乱の中、董卓が洛陽に入って実権を握る過程で、董卓は丁原の軍を取り込むため呂布を誘引し、呂布は丁原を殺して董卓へ転じたと記録されています。
ここが呂布の人生最大の転機で、以後「裏切り」の評判がつきまとうことになります。
董卓配下となった呂布は厚遇され、董卓と“父子の契り”を結んだとされます。
しかし関係は安定せず、192年に王允らと共謀して董卓を暗殺します。
暗殺後、呂布は官職・爵位を与えられ政治にも関与しますが、董卓残党(李傕・郭汜ら)の反攻で長安を維持できず、都を追われて流転します。
その後の呂布は、袁術・袁紹・張邈・劉備など有力者のもとを転々とし、最終的に自立勢力として徐州方面で活動しますが、曹操に敗れます。
下邳の戦いで捕らえられ、処刑された流れが史実としての軸です。
史実の呂布の評価は概して「武勇は卓越するが、信義と統率に欠け、政治的判断が脆い」という方向のよう。
董卓との関係悪化についても、多くの資料に董卓の粗暴さや呂布側の不安定さを示す逸話(董卓が怒って武器を投げつける等)が伝わっていて、演義で描かれている「愛憎劇」ほど単純ではないにせよ、両者の緊張関係自体は史実側にも痕跡があるようです。
これだけを読むと、あまりいい印象はないな。(笑)
武力には長けた男ではあるものの、宝塚の舞台に登場しがちなヒーロー像とは違う気がしました。
だからこその面白さはあるかも知れませんね。
小説「三国志演義」の中の呂布について
ならば、小説の中の呂布はどんな人物として描かれているのか?というのが次の関心事。
この呂布さんは、本来の物語の主人公ではないので、その彼を主人公に据えることで生みだされる新たな視点に注目です。
三国志演義の呂布は、まず「武力の頂点」に立つ存在として登場します。
誰よりも強いがゆえに、身の置き所を誤ると天下を揺らす“災厄”にも“救世”にもなり得る、危険な主役級の駒として描かれています。
演義の世界では、呂布は丁原の配下から董卓へ移ることで都の政局の中心に入り、そこから破滅へ加速していきます。
呂布が丁原を殺して董卓に走る骨格は史実にも通じますが、演義ではここを「呂布の軽さ/欲の強さ」を強く印象づける導入にしています。
演義での呂布像を決定づけるのが、貂蝉と“離間”のドラマです。
王允が貂蝉を使って董卓と呂布の関係を崩し、貂蝉は董卓の側室として差し出されつつ、同時に呂布にも婚約者のように扱われる─
この二重構造が嫉妬と疑心を爆発させます。
呂布が貂蝉への執着と屈辱を募らせ、ついには董卓暗殺へ踏み切る流れは、演義の看板シーンとして非常に“舞台向き”です。
董卓が呂布に槍を投げる場面など、憎悪が一気に可視化されます。
そして董卓討伐後、演義での呂布は「最強なのに、天下取りの器(統治・人望・持久力)がない」ことが露わになります。
都を出てからは、各地の陣営の間を渡り歩き、時に味方を裏切り、時に利用され、勢力を固めきれないまま漂流します。
この“放浪する最強”が、ピカレスクの核と言えますね。
最終的には下邳で曹操らに包囲され、捕らえられて処刑されることで物語上の大きな転落を迎えます。
この物語の中で、呂布を主役として観るとすれば、要点は3つ。
第一に「父子(義父子)関係の歪み」。
丁原➔董卓へと「“父”を乗り換える」構図自体が、呂布の宿命として反復されます。
第二に「最強の武が、愛憎に絡め取られて政治判断を誤る」点です。
ヒロインとして登場する貂蝉は、史実の人物というより、呂布を破滅へ向かわせるための象徴として劇的に機能します。
第三に「勝てるのに勝ち切れない」というところ。
呂布の強さを十分に見せた上で、組織運営の弱さや、彼自身の信用の欠損が最後に牙を剥くように設計されています。
つまりは、自信に満ちた腕っぷしの強い男の「愛憎と破滅」が軸ってところでしょうか。
あれ?
これって背景は全く違うものの、雪組のブランメルにもどこか通ずるテーマじゃないですか??(笑)
ま、こういうのがドラマになりやすいってことか。
成功と破滅、複数の男女が絡む愛憎劇、定番ですね。
まだまだ次回に続く・・・(笑)
今回を最終回にしようと思っていましたが、結局、まだ終わりませんでした~。
果てしなく続くRYOFUさん。(笑)
次回は、呂布を中心にした物語ならば、主要人物はどのあたりの人々なの?という関心事に対する予習です。
ついでに配役予想なんかもしてみようかと「今は」考えています。(気が変わるかも知れません … 笑)
では、また。



